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プロローグ
古来ヨーロッパより伝わる二冊の書物。
その書は選ばれし手にした者の心により綴られ、内容は千年毎に書き換えられる。
その姿は怒りの炎を示す『赤の書』と沈黙の哀しき涙を示す『青の書』となり千年に一度世界の何処かに出現し、その場所、授かりし者を定めるのは最後に完結させた前主となる。
赤と青、二つの書物は二冊で一つの物語を綴り各々、『赤の書』は奇数を、『青の書』は偶数頁を制する。
そして二千二十二年、千年目の節目となるこの年の夏、二冊の書物は海に囲まれた日本と称される小さな国に、前主が完結させた物語と、それぞれの書を守る番人と共に現れることとなった――。
「グゥフィヒィヒッヒッ――、
Question?
ここで読み止すかい?
答えは――、Noだろっ。
グゥフィヒィヒッヒッ――」
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