第ハ章 ― 二十六夜 ―

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 こうして『赤の書』『青の書』千年の時を経てここ日本の国へと現われた二つの書物は、再び千年の眠りへとついた。  和花と晴――、 二人が千年後に各々継承者として指名し告げた者。  和花の持つ『赤の書』は――、 千年後こびとの国で『ジョゼフ』へ。  晴の持つ『青の書』は――、 千年後こびとの国で『セシル』へと、それぞれ継承される事となった。  二人が成し遂げることの出来なかった、『赤の書』と『青の書』そして全ての歴史を司る『千眼番人の書』の封印。  晴と和花の想いは、元番人であり全ての歴史を知るセシルと、ジョゼフの二人の恋人達の未来へと託された。  千年後の二人の変わらぬ愛の力を信じて――。
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