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「おうおう、どーしたんだぁ?あんまりにも怖くて、ちびっちゃったか?チビだけに。なんつって~!」
「ぎゃはぎゃはぎゃは」
「(シーン)………」
自分で言って、自分で笑うこんなゴミクズには、教室の空気さえ分からないらしい。彼のせいで、教室は南極よりも寒い、極寒地獄だ。こんな静かな中話したら、注目の的になっちまうじゃねぇか…。
「おい、チビ女」
「…」
とりあえず、あたしは断じてチビなんかじゃないから、返事なんかしてやるもんか。
「おめぇだっつってんだ。チビ女」
そういいながら、足であたしをどついた。その瞬間、何かが切れる音がどこか遠くで聞こえた。
「…い……に…ろ……」
「あぁん?きっこえねぇなぁ。チビは声もハエみてぇに、ちっせぇんだなぁ」
「いいかげんにしろっつってんだ。頭だけじゃなく耳も花畑で詰まってんじゃねぇか?クソゴミ」
「んなっ!」
ドスの効いた声で、静かにそう告げる。怒りで我を忘れたあたしは、さらにこう付け足す。
「あぁ。ゴミの頭ん中、花は花がかわいそうだな。クソゴミの中は、ゴミで詰まってんだろうな」
「舐めてんじゃねぇぞ!!」
と、そこでようやく机から立ち上がる。そうしてすぐに拳が跳んできた。教室で、何人かの女子から悲鳴が聞こえてくる。
「パシ…」
「なっ……?!」
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