たとえ見えなくなったとしても

16/17
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「え? 大輝、なんで私の事が見えるの?」  リリーは問いかけたが、大輝は久しぶりの目覚めで疲れてしまったのか、再び眠りについた後だった。  そして大輝はその翌日、再び目を覚ましたが、リリーのことはもう見えなくなっていたし、記憶からも再び消えていた。しかし、身体は医者が奇跡かと見紛うほど回復しており、二ヶ月ほど経つと日常生活には差し障りのないくらいになった。  リリーはそれを確認すると、そっと病院を後にした。大輝の人生が幸多いものである事を祈りながら。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!