たとえ見えなくなったとしても

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 この世界には、人間が基本的に目にすることが出来ない生物が存在する。それは、妖精。大きさは人間の小指くらいで、様々な能力を使ってこの世界を守ってくれている存在だ。  リリーも、妖精の一人である。雨の量を調節できる父サファリと、植物の生長を助けることができる母ウッディの間に産まれた彼女は、どうやら風を操ることが出来るらしい。  といってもリリーはこの間産まれたばかりなので、まだそよ風くらいしか吹かせられない。しかし、百年も経てばどんな風でも起こせるようになるだろう。
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