保育園児に先越された

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「……驚いた。千晶、すごくキレイ。その姿、似合ってる。」 オレの言葉に、唇と同じ桜色に頬を染め少し目線を落とした。 ……照れたのか? そんな初々しい反応、可愛すぎてたまらない。 だだ照れただけ? オレのこと、少しでも意識してもらえてると自惚れてもいいのか? ……どうか、そうであってほしい。 オレはブランコを一旦止めてやると、みぃちゃんの元へダッシュする隆。 ……みぃちゃんもいつも以上にかわいいらしいな。 ピンクのチェック柄のシュシュで結ばれたいつものツインテール。 そのシュシュと同じ柄のピンクのチェックのワンピース。 胸元にあたる部分に赤いリボンがワンポイントで縫い付けられている。 文句なしに『子役をしている』と言われても疑いもしないくらいかわいい。 鼻の下までは伸びていないが、うれしそうにみぃちゃんと話し始める隆。 ……オレも後に続かなきゃな。 距離感と目線に気をつけてと自分に言い聞かせ、オレも千晶の側へ。 ……考え事をしてるのか? 視線を落としたままぼんやりとしている千晶の様子に、もしや体調が悪いのか?と心配になってくる。 「千晶?ぼぅっとして、どうした?考え事?」 千晶が怯えないよう少し屈んで、同じ目線にしてから声をかけた。 「なっ…、なんでもないの。……じゃあ、行きましょうか。」 何かを誤魔化すようにふるふると首を振る千晶。 体調が悪くないならいいが…。 それとも、やはりオレを意識して照れてるのか? ……そうだとしたら、心の底からうれしい。 そうであってほしいなと願いながら、オレは皆を車へと誘導したのだった。
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