保育園児に先越された

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千晶を怯えさせることなく、楽しい雰囲気で過ごせたランチタイム。 その後オレは科学博物館へ皆を連れて行き…… ……ここに決めて良かったな。 水族館や遊園地、動物園、映画館といった場所へ行くことも考えたが…… 最終的に科学博物館に決めた。 子供たちが迷子になりにくいし、体を使って体験するようなブースもある。 多少はしゃいでも迷惑にはならないだろうし。 何より隆が星好きなので、宇宙や惑星について興味津々になるにちがいない。 プラネタリウムもあるし、十分楽しめる。 もくろみ通り、星に関する展示物のところでテンション爆上がりの隆。 得意げに知っていることをみぃちゃんに説明していたり。 そんな隆をキラキラした目で見ていたみぃちゃん。 ……隆、安心しろよ。 みぃちゃんは間違いなく隆のこと特別に思ってるからな。 嫌いなやつをそんなキラキラした目で見るわけない。 千晶も展示物を見てはコロコロと表情を変えて…… 驚いた顔。 考え込んでいる顔。 子どもたちを見て笑っている顔。 ふと浮かべる物憂げな顔。 いつまででも見ていられる。 子供たちと一緒に、大人気なく本気で自転車型の発電機を漕ぎまくっていた千晶の無邪気さ。 プラネタリウムで星を見つめていた無防備な横顔。 そして意識的にとられるオレとの距離。 『背の高い男の人ののぞき込むような視線が苦手』 わかってはいるが、意識的に離れられると、そういう対象として見られていないのかなと、ちょっとばかし傷つく……。
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