好き。側にいてほしい。

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「………は、はいぃ!?」 心底驚いているような千晶の声。 ……そんなに驚くことだろうか? それとも、オレと二人というのが嫌なのか? その可能性も無いわけじゃない。 オレのために苦手克服を考えてくれているとはいえ、恋愛感情から考えてくれたとは限らない。 「……オレと二人になるのが嫌なら、遠慮なく断ってくれてもいい。どう?」 もし断りにくいと思っているなら、断っても大丈夫という道も作っておかないと。 嫌な思いをして一緒に過ごすくらいなら、はっきりと断ってもらったほうがいい。 今日がダメでも、またチャンスはある。 ……さすがにオレと……背の高い男と二人きりは、まだ今の千晶にとってキツイか? 自分が誘ったくせに、『たぶん、断られる確率の方が高いだろうな』と腹を括っていると…… 「……なら、カラオケ、行きましょうか。」 ……っ!? マジか!? 聞き間違いじゃないよな!? 夢じゃないよな!? 千晶の言葉にいい意味で動揺してる。 断られることを覚悟していただけに、ここが車の中で運転中でなければ、大いに喜びまくって叫んていること間違いない。 やば。 天にも昇りそうなぐらいうれしい。 「……断られると思ってたから……うれしい。ホッとした。」 テンションがめちゃめちゃあがっているのを千晶に悟られないよう、オレはハンドルをキュッと握りしめ、運転に集中しようとするが…… ……千晶と二人…… ……しかも、オレの得意なカラオケ…… ……千晶と二人きり…… もう、それを考えるだけで、鼓動がとてつもなくうるさかった。
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