灯りのともる家

日常

「う‥‥‥う、うう‥‥‥」

ちょっと何？　

周りの席の子も気にしてる。

そりゃ楽単だから寝てる子もいるにはいるけどさ。

「なっ‥‥‥んでぇぇ！　え‥‥‥ぇぇ‥‥‥えぇっェ‥‥‥」

下にいる教授まで手を止めてる。

地の底から絞り出すような声を発し、隣の彼女は静かになった。

「提出期限は来週！　今日のレポートを出しなさい」

ほらぁ、あの先生気分屋なんだよ。

彼女に冷ややかな視線を投げ、みんながぞろぞろと講義室を出ていく。

私も別に知り合いじゃないし。

「林田さん、起きなよ林田さん」

最後の方で席を立った人達が、彼女を揺さぶり、覗き込んでいた。

「ねぇっ‥‥‥！　なんか変だよ？」