21人が本棚に入れています
本棚に追加
出会い…
sideᎢ
小学4年の時にあいつは突然やってきた。
知らない奴ばっかりの中、少し心細そうな表情をしていた。
転校生なんて初めてだったから、なんだかワクワクしたのを覚えている。
周りの友達は「女の子が良かったー!」
とか、騒いでいたけどオレは別にどうでも良かった。だって、そのときはまだ女の子に興味とかなかったし。
それよりも、新しい友達ができるんだってほうが嬉しかった。オレの隣に、昨日までなかった新しい机とイスがある。深緑色のランドセルを下ろしたのを見計らって、声をかける。
「オレ、大鷹!平野大鷹(ひらのたいよう)、よろしくな??」
「僕‥広田奏楽(ひろたそら)です。」
二重だけどシュッとした目をしたそいつは、驚きながらも、嬉しそうに笑って答えてくれた。
これがオレたちのはじまり‥
最初のコメントを投稿しよう!