施設での新しい生活

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施設での新しい生活

僕は施設で暮らし初めて、ママが悲しまない様に1人で頑張った。 なるべく泣かない様に頑張った。 だけど、やっぱり夜は寂しい。 いつも隣に一緒に寝てくれたママは、今はもう居ない、、 冷たい布団に1人で毎日寝るけど、中々、眠れない。 そんな時は、薄暗い室内に少しだけ照らしているオレンジ色の光でママと僕が写っている写真を見る。 その一時だけが、僕の幸せな時間だった。 季節が変わる度にママは会いに来てくれたけど、毎回いつも疲れているようだった。 日に日に痩せこけていくママの姿を見て僕は、不安で仕方がなかった。 僕はママに抱きついた後、何となく、ママの頭を撫でた。 「亮、ママを応援してくれてるの?」 「うん。」 「ありがとう。亮。ママ、頑張るね。」 たまに、ママに会う度に、ママと会えた事の嬉しさと、ママが痩せこけていく姿を見て、この幸せが、いつか無くなってしまうかもしれない事への漠然とした不安を抱き、そして、また別れる時には何とも言えない寂しさが、訪れる。 子供ながらに、そんなローテーションに心が壊れそうになるけど、ママを悲しませたくないし、ママを守れるくらい強い子にならなきゃいけないと、自分に言い聞かせ毎日を過ごすと、段々、泣く事も少なくなった。 施設でも、僕は積極的に料理や掃除をお手伝いするように頑張った。 僕をママが迎えに来て一緒にまた暮らす時、僕がママを助けてあげられるように、、
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