終わらない旅へ

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一つ一つ滲んでゆく、 旅した思いをお土産に。 滲み終えれば溢れ出し、 やがて道の脇へと流れ出す。 流れ出れば海へと向かう、 田舎を目指す者の様に。 誰が待っている訳でもなくて、 そこは故郷と呼ばれる場所に着く。 旅のために生きている、 誰かが笑ってそう言って。 その旅には終わりもない、 いつ始まったのかもわからない。 世界に存在が無くならない限り、 ずうっと繰り返しの旅に出る。 行っては戻り、 戻っては旅に出る…… ぼくらにも仲間が居てね? 違う生き物たちの汗と涙が。 みんなぼくらに溶け込んで、 安堵の約束の場所を目指すんだ。 その場所は昔から塩辛く、 その訳がわかったかい? じゃあまたいつか、 きみの仲間も連れて行こう。 その時の仲間たち、 きっと喜びの仲間で有れば良い。 ぼくは喜んで迎えに来るよ、 ではまたその時まで……
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