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ウルジュを陥れるのは、財務を取り仕切っているカルマンにとっては簡単なことだった。
手始めに、使途不明になっている金をウルジュが持っていると言う噂を流した。
周囲のやっかみと融通の利かない性格も手伝って、ウルジュは孤立した。
後は偽造した書類と、上司への密告。大金を副団長の執務室に隠すことも忘れなかった。
やがて、ウルジュはやってもいない横領の罪で捕縛され、牢獄に繋がれた。
無実を主張していたウルジュは、夜毎訪ねてくる親友に心を許した。
差し入れられたスープを飲んだウルジュは、仕込まれていた痺れ薬によって身動きがとれなくなる。そこを、襲われた。
それからは、毎晩。カルマンの訪いは止まなかった。
何度も何度もカルマンの気が済むまで弄ばれて、ウルジュは友がずっと自分に抱いていた欲望を知った。
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