私の家族を紹介するの。

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パパとママはいない。ケイお兄ちゃんも今出かけちゃった。 今日は私一人。ユーリやクラウスさんたちはいてくれるけどね。 それなら。 「クラウスさん。わたし、ギルドに行ってくる」 「畏まりました」 「ほぇ?」 あれ?反対されたりしないのです? 「お嬢様のお気持ちが最優先ですからね。ただしユーリと必ず一緒に行動していただきます」 「んっ、だいじょぶ。よろしくね、ユーリ」 「はいっ」 大好きなユーリと一緒なのはむしろ嬉しいことなのですよ。 「さて。お嬢様、そろそろ片付けてしまってもよろしいですか?」 「みゅ!?待って、まだケーキ食べ終わってないの!」 お残しなんて恥ずかしいでしょう? え?甘いものに食い意地を張ってるほうがはしたないって? そんなことないもん。甘いものはみんなを幸せにしてくれるんだもん。 「ユーリ、もういーい?」 「まだですよ。ダメです、今日は日差しが強いんですから念入りに準備しておかないと」 「ふぁーい」 少しお肌が焼けちゃってもそれはきっと健康的に見えると思うの。 でも、ちゃんとユーリの言う通りにするの。ママもユーリも褒めてくれる白い肌、大事にするの。 「これ、すごくおっきいの」 「これくらい普通です」 そーなの。観光じゃぁないんだからこんな大きな麦わら帽子、邪魔になっちゃうと思うんだけどなぁ。 「髪はどうします?いくつにしますか?」 「ん、ひとつにするの」 ポニー、ツイン。サイドにしてみるのもいいの。 帽子も髪型も服装も。女の子はたくさん可愛いが出来ちゃうの。 「はい、どうですか?」 「とってもかわいいの!」 「ええ。とても可愛いです」 私は可愛い、ちゃんと可愛くなれる。自信を持って笑顔でね。 「靴はあれを履いてみますか?」 「うんっ」 ヒールじゃないよ、たくさん動くんだもの。 小さな私だけどヒールを履けばちょっぴり大きくなれちゃったり。でも、今はまだいいの。 羽根がついた可愛らしいデザイン。ちょっと子どもっぽすぎ? でもね、この羽根はただの飾りじゃないの。本当に足が軽くなっちゃう魔法が掛けられた特別な物。 「よくお似合いですよ」 「えへへ。これで準備はばっちりかな?」 「はい、大丈夫です」 結構時間がかかっちゃったけど、女の子の支度は時間がかかるものなの。許してね? 「よーしユーリ、行こう。みんなー、行ってきます!」 「「行ってらっしゃいませ、メリルお嬢様」」 クラウスさん、大好きなみんな、頑張ってくるね。
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