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第2部 “元”魔王が他のヤツとの結婚を許してくれません!……いや、勇者もしたくないけど~死刑囚の勇者とくじ引き魔王2~
第二部のざっとしたあらすじと、第一部のざつとしたおさらい
処刑されたと思ったら勇者になって魔王を倒していました。いきなりおわった……と思っていたら、国王殺害の犯人にされたあげく生き返った魔王と手に手をとって逃避行の末に人界と魔界の千年続いていた戦いを終えさせることが出来ました。
ついでに魔王の恋人になってました。なんでだ?
勇者が魔王をたおしてもめでたしにならなかった話の続きは、魔界との和平がなっても色々と波乱がありそうで。
王様になれとうるさい奴らや教会からは勇者が魔王と愛人関係などと異端だ!と破門を宣告されたり。
前作「死刑囚の勇者とくじ引き魔王」
◇◆◇ ◆◇◆ ◇◆◇
死刑執行されたら、親友の勇者の身体でよみがえって、いきなり魔王をたおしていました。
いきなり終わった……と思ったら、今度は国王暗殺犯の濡れ衣を着せられて、元の死刑囚に逆戻り、命からがら王宮を逃げ出して、森をさまよいぶっ倒れていたら、殺したはずの魔王が生きていて拾われました。
その上に抱かれていました。
なんでだ?
最後には自分も腰を振っていたのは黒歴史です。
そして、魔王に明かされた千年前の人界と魔界の密約。人界の王侯は世界のすべての悪を魔王に押しつけ、勇者という希望の幻想で民衆を騙し続けていたこと。魔界は魔界で、魔王一人を犠牲にすることで、他の魔族が死なない偽りの平和を保っていたと。
衝撃の世界の真実に呆然としていると、宮殿からの追っ手が。不本意ながらの魔王と手に手をとっての逃避行。
やってきた魔界でヴァンダリスは驚いた。魔界は陽光が輝き、段々畑に笑う子供達に、労働に汗を流し収穫を喜ぶ人々と人界とまったく違わない世界が広がっていからだ。
そこでなんやかやあって、俺は魔王の愛人でも、正妻でも恋人でもねぇ!とさけびながら、最終的に恋人になっていた。あれ?
そして、ついででもないが、千年不毛につづいていた、勇者と魔王の戦いを自分達の代で終わらせた。人界と魔界は和平を結んだ。
さらにいうなら、処刑されて死んで親友の勇者の身体にうつって生き返ったと思いこんでいたら、本当に自分が勇者だったとわかった。
自分が親友だと思っていた相手と、子供の頃に身体と魂を入れ替えられていたのだと。女神の奇跡でその時間は元にもどり、自分はケチな盗賊ではなく、勇者ヴァンダリスとして魔王をたおしたのだと。
しかし、同時に盗賊として生きた自分の記憶もあるのだ。
わけがわからん。
※ここらへん詳しく知りたい奴は、前作の『死刑囚の勇者とくじ引き魔王』を参照にしてくれ。【メタ発言】
俺は一体何者なんだ?と混乱していたら、魔王……いや、元魔王か。アスタロークが「お前はお前だ」と言ってくれたので、「ま、いいか」ということになった。
さて、人界と魔界の和平がなって、めでたしめでたし……なんて訳はない。人々が生きて、世界が続いていく限り、物語が終わるなんてことはないのだ。
魔王をたおした勇者の物語も……。
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