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それで、碧はこう切り出した。
「お前は、何が出来る?」
星無は、掌に握っていたキノコを見つめていた。
「魔女は、魔法使いとは根本的に異なるの。魔女は大釜を守り、大釜を使う。私は、終焉の魔女。美しいアイスブルーの空が、灰色に変わって行くように、摘まみ上げられたこの菌類も、いずれ終焉を迎える。私はスターレス。終焉の漆黒に彩られた女」
キノコは、塵になって空を漂った。
「なるほど。スターレスか。宇宙の終焉すら迎えられるなら恐ろしいな。それで?星無、魔女ってのは、そんなポンポン存在するのか?」
「世界には、大魔女と呼ばれる、7人の魔女がいるの。基本的に彼女達は敵対することもない。海底火山工房のマーキュリー・バイオレットとは仲良しよ?基本的に不干渉なんだけど。でも驚いたわ。降魔君が、魔法使いになれると言った私は間違っていなかった。だって、降魔君のお母さんは」
「パパの?ってことは。ああそうか。私の感覚が囁いた危機はこれか」
碧は、強く納得していた。
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