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成田で、殺人犯の引き渡しは警察庁祓魔課の立ち会いの元に行われた。
「全く。最近多いな。こういうけったいな事件が。ところでジジイ?馬鹿?誰にものを言っている?このアホウは。助手!助手山!お前もうクビだ!」
ジジイは叫んでいた。
「手口等はともかくとして、動機の推察は見事という他ない。しかし、貴方を見ているとどうにもある男を思い出す。どうかな?お名前を聞かせてもらえないだろうか?」
「んん?どうしようかな?」
勿体ぶったジジイの先手を打って助手は言った。
「こちらは、イギリスで教壇に立つ法学者にして犯罪研究者、勘解由小路」
突如、声が聞こえた。
「パパちゃん!焔魔ちゃん!」
20代とおぼしき女が、ジジイに駆け寄った。
「あん?ママ!ママちゃん!いつ見てもいいおっぱいだ!ママちゃん♡おっぱいをください♡」
勘解由小路だと?お前が?
「ちなみに教授。この方は魔上ーー降魔様の奥方、真琴様のお父上、諫早公彦様でございます」
「んん?!そうか!何か覚えあった!ちょうどよかった息子に会いに行こう!孫が4人いるって聞いたし!」
「会いたいけど会えんのだ!莉里タソのロンドン公演客として行くしかなかったし!」
「あん?そんなん任せとけ。ママちゃん行こう降魔に会うんだろう?」
「もう楽しみでしょうがないわ!可愛い降魔ちゃんに会えるなんて!」
え?後妻じゃないのか?どう見ても40代の息子がいる母親には見えなかった。
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