奇跡のネコ、ミケ

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奇跡のネコ、ミケ

それは不思議な体験だった。 行方不明になったまま、戻らなかった彼(ツカサ)との再会ーーそんな奇跡を体験をさせてくれた「ミケ」 ずっとお祖母ちゃんがミケを大切に育てて居たから、こんな奇跡のネコになったんだろうか?それとも既に亡くなっているお祖母ちゃんが、そう言う奇跡を私に見せてくれているのだろうか? 「ーーにゃー!」 掠れた声で鳴いた「ミケ」は、自由に部屋のアチコチを歩き、至るところの匂いを嗅ぎながら歩いている。 ーー私に一体何が起きたのだろう? ーーあの体験は何だったんだろうか?? 半信半疑ではある。ただ信じたいと思う。 とにかく彼を探してもらう為に私は警察へと向かった。。 10分程度歩いた先には、警察署があり重く閉ざされた様に見える警察署の扉を開ける。 「行方不明の彼を探して欲しいんですけど」 受付の様なところでそう話すと、少しお待ちください。担当部署に代わりますのでーー。女性警官にそう言われ待っていた。 それから少しすると、若い男性警官が来て話を聞いてくれた。 「七年前から、彼が行方不明なんです。。もしかしたら彼はもう生きていないかも知れない。それでも、彼を、、ツカサを探して下さい」 「ーー七年前?自ら家出をしただけじゃないの??」 「彼は七年前のあの日、山登りをするって言って、そのまま帰らなかったんです。事故にあったのかも知れない。だからーー」 「ーー少しお待ちください」 上司の指示を仰ぎに行ったのか?? 若い警官はその場から姿を消した。 数分後、警察官が戻ってくると言った。 「行方不明になっている彼のお名前と、電話番号、それと彼の顔写真などありますか?」 ーー写真はこれです。名前は山口司。当時25歳だったので、生きていれば今は32歳になります。電話番号は090○○○○✕✕✕✕です。 「わかりました。こちらでも調べてみます。何かわかりましたらご連絡しますので、あなたの連絡先とお名前をお教え下さい」 私は自分の名前とケータイ電話の番号を紙に書いて、警察官に手渡した。 「よろしくお願いします」 深々と頭を下げて、警察署を出ると私は真っ直ぐ家に帰った。 「ミケ」が待っている。
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