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いくらでも告白できる時間はあった。ずっと学校でも毎日会えた。彼女とかでなくても、ネイルを通して指先に触れる時間が幾つもあった。だけど、たった一言、“好き”の一言が言えないだけで、咲那さんに負けてしまった。
咲那さんは軽くない。軽く見せて一枚も二枚も私なんかより上手だ。大人だ。涙が次々出てきて止まらなかった。友達としては触られても、恋人としては触れられない。
明日学校が休みで良かった。
いくら泣いても湊にはわからないから。
その後部屋に寝転がって、湊のくれた輸入菓子のポテチやらチョコやグミなどを大量に食べ散らかして散々泣いた。
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