恋とネイル

見せたいんだ。

「メンズネイルって言って、お洒落感度の高い男子の間では立派なお洒落なんだよ？って言ってやりたかったけどやめた」
「言えば良かったじゃん」
「いや、もし、良さがわかって根岸もやりだしてさ、咲那さんと話合う様になったりしたら嫌じゃん」
「は？接点ないじゃん、根岸と咲那さん」
「わかんないだろ。もし俺と咲那さん付き合ったりしたら、必然的にいつかは会う事になるかもしれない」
「待って、どんだけ付き合える気になってんの、ウケる」
「うるせー」

本当に湊は、鈍感だ。

こうやって軽口を言いながら、湊の本気を知って傷ついているの、わかってないよね。