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ついに、ローズウッド様に会える日がやってきた。
贈ってくれたドレスは純白で腰辺りから裾までレースがある。
純白と淡い桃色が合わさっているドレスは、清楚ながら甘さもあった。
また、ドレスに合わせたヒールにイヤリングまで贈られていた。
「お父様、あとどのくらいで王城につくかしら?」
「もうすぐだ。ふふ、そんなに楽しみかい?」
「ええ。こんな素晴らしいドレスをくださるんだもの!素敵な方よ」
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馬車から降りると、騒々しい数の侍女や執事が深々と頭を下げていた。
お父様のエスコートで階段を上り、皇帝と王弟殿下にその妃様とローズウッド様の元に行く。
四歳から叩き込まれた淑女の礼で挨拶をし、順番にご挨拶をした。
「よく来てくれたマリア。君に会える日を楽しみにしていたよ」
と皇帝陛下が仰った。
「私も、お会いできるこの日を待ち望んでおりました。盛大なおもてなし、感謝いたします」
「我が息子に相応しいお方だ。挨拶も一級品だな!」
王弟殿下が素晴らしいと褒める。
「我が娘は、四歳頃から厳しい花嫁修業をしております。ローズウッド様の
お隣に立っても恥をかかせる事のないよう、マリアも励んでおりました」
お父様は、私が褒められたことが嬉しいようで普段は見せない目一杯の笑顔で仰った。
話が盛り上がってきた所で、ローズウッド様が立ち上がり私の元へ来て跪く。
「マリア様、私と一曲踊っていただけませんか?」
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