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ローズウッド様の突然の申し出に驚き、二秒ほどの間が出来た。
だが、そこは四歳から厳しい修行をしていただけあり、上手く取り繕った。
「はい。喜んでお受けします」
そう言うと、ローズウッド様はにっこりと笑われて手を取られた。
ステージに上がり、向き合うと同時に中級者向けの音楽が流れた。
二人共、軽やかなステップで踊っている。
「幼少期からの修行は伊達ではありませんね。流石です」
「ありがとうございます。ローズウッド様、私にこのような素晴らしいドレスに装飾品の贈り物、嬉しかったですは」
「気に入っていただけで幸いだ。青年になるまで婚約者様とは会えないから、少し寂しかったよ」
「でも、今日からいくらでもお会いできますは。あと二年もすれば結婚できますし、私は幸せです」
顔を寄せ合って幸せそうに踊っている二人の姿は、皇帝を始め皆顔をほころばしていた。
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