ソン

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二時間後  「ただいま〜」 「おかえり。どうだった?」 「採れたよ!ローズウッドさんのおかげだよ」 ソンは担いでいる荷物を床に置き、山菜を取り出した。 その山菜は非常に稀で普通は採れないが、ローズウッドがロックレイン山の下見のときに見かけていた。地形や風の吹き方などを計算して、何処からが一番取りやすいかを教えたためソン達は難なく採れたのだ。 ソンは機嫌よく部屋に入り、作業室の扉を開けた。 えっ‥という声と同時にソンはローズウッドを見る。顔を青くして。 「ああ、言い忘れていた。そいつらが殴りかかってきたから縛り上げてそこにしまい込んだ」 ローズウッドは作業室の中に入った。 男が四人縛り上げられていて、全員血まみれ。そしてローズウッドの至るところに血。ソンは誓った。絶対に怒らせないようにしようと。 唯一の救いはチャオが見ていない事だった。 「どうするソン?獣達の餌にでもするか」 男たちの顔は真っ青で、ソンに向かって助けてくれと訴えている。 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・餌はどうかと思う」 「じゃあ、玩具にでもするのか?」 それはほぼ同じなのでは?とソンは思ったがそこには触れない。 「玩具もちょっと。普通に返せば‥」 ローズウッドは考える素振りをして、何かをひらめいたように顔を上げた。 「お前らを返してやる」 男たちは泣きながら感謝の言葉を口々に言った。 だがソンだけは気づいた。ローズウッドの目が怪しく光っていることに。
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