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犠牲とメリット
「申し上げます、ローズウッド様が第一の試練を突破されました」
「二週間で突破するとは‥やはり見込んだだけあるな」
漆黒の謁見の間に二人の男。一人は長い足を組んでソファーに腰掛け、もう一人は扉の一歩手前に跪いている。
「一つよろしいでしょうか?」
「何だ」
跪いた男は悩む素振りをしたが直ぐに口を開いた。
「なぜ人間を虐殺させたのですか?ローズウッドは貴方様の大切な息子なのでしょう」
「お前も言うようになったな。確かに可愛い我が息子だが‥‥だからといって
利用しないわけじゃない。メリットとデメリットを比較した結果だ」
「貴方様は酷いお方だ」
そう言って跪いていた男は部屋から出ていった。
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