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ポポ
「じゃあ行ってくる。上手くいけば一週間後に帰ってこれる」
遂に第一の試練に再挑戦する。怖くないかと言えば嘘になる。だが、今回は一人じゃない、ソンとチャオがまってくれてる。二人共心配そうに何度も本当に行くのかと聞いてきたが、ちゃんと笑顔で見送ってくれた。
頑張らないとな。
そんな事をあれこれ考えていたら、あっという間に頂上へついた。
人間の足で登れば三日かかるが、ヴァンパイアの足では五時間もかからない。
ロックレイン山の標高は約8000メートル。他の山に比べ酸素が薄く傾斜が多い。おまけに獰猛な獣も数知れず。そのお陰で、人間が近づかず(ソンとチャオを除く)手を加えられる事なく自然がいっぱいで生き生きとしている。
そして、その自然が作った洞窟。入口は大きな口に牙がついたような形で、肉が腐ったような異臭が漂っている。しかも唸り声がする。地獄には歓迎されているが、天国には歓迎されていなかった。
「よし。ここにポポがいるはずだ!絶対に倒す」
覚悟を決め、洞窟へと足を踏み入れた。
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