遺書

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書き遺すと書いて、 「イショ」と読む。 何も死ぬ間際とは限らない、 ココもソレに成る。 その時、その時間に 言い表せなかった事や。 対面した者たちへの、 思いをそのまま遺す。 日記や日誌、日報などは 自らの行動を記し残すだけ。 責任ある者は、 そんなものなど残さない。 また、 遺すと残すは違うことだ。 食べ残しなどしない教えで育った、 自分は思い遺しだらけだろう。 正直に生きて居ても、 遺すことは沢山ある。 誰にも教わらず自らの目と手で、 ココにソレを遺して居る。 死ぬ間際とは、 既にこの世に意思は無い時で。 その時はもう遅いだろう、 遺体はソレまでの証だけ。 死人の遺物はコレに成る、 だから今書き遺す自分が在る。 遺物は書物、 意識は空虚、 遺産は何も無い、 意味はソレまでの妄想、 遺伝は分身の自分、 遺伝子が遺せと言う時、 先人たちへ感謝と敬意を遺した。 コレがわたしの遺書である。
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