遥か青空

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湿気が纏わりつく、 ベタつく手は、 感覚全てを不快にさせる。 貴方の手はいつも温かい。 角張り、熱を帯び どこか震えいるその手は、 私を写す手鏡のよう。 貴方の目に写らなくとも、 伝わるだろうか。 蝉の鳴く真夏の隙間風は、 伸び切った髪を微かに揺らす。 これからかえるけれど、 会えることは無いでしょう。 共に見てきた景色は、 今鮮明に蘇る。
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