初めてのクリスマス

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ピンポーン ホントに10分でチャイムがなる 「ミウちゃん 俺」 鍵を開けると 柊さんが冷たい空気と一緒に入ってくる 「お疲れ様です どうぞ」 「おじゃまします」 リビングに入ってコート脱いだら 「ごめん 俺のからだ冷たいけど」といいながら ぎゅっと抱きしめられる ホントに冷たい空気が柊さんから伝わる しばらくそうしていて とりあえず満足したのか 柊さんが離れたので 「あったかいの飲みますか?」と聞く 「何がある?」 「ミルクティーとコーヒーとお茶と…あと柚子茶あります」 「じゃ柚子茶」 「はい」ホントに体冷えてたんだなぁ 公園の駐車場に車止めてから歩いて来たんだろうな 「ミウちゃん今日お泊まりしていい?」 「え?」初めてだ うちに柊さんが泊まるの 「う うち寒いし ベッド狭いですよ?」 「ミウちゃん 俺はその方が嬉しいけど」 「え?」 「だってぴったりくっついて寝れる口実になるじゃん」 私の顔が赤くなってるのがわかる そう言われたらそうだ  「ミウちゃんかわいい」 私は照れ隠しにお茶入れに集中する 「ど どうぞ」柊さんにマグカップを渡して 隣に座る 「あっ ミウちゃん メリークリスマス」 そういって柊さんは 私の首に腕を回す 柊さんが離れると 私の首にはネックレスがかかってる  「これ…」 「はい おそろい」そういって柊さんは 自分の首もとから私とおそろいであろうネックレスを出してみせる 「あ ありがとうございます」すぐに化粧ポーチから鏡を出して見てみる ホントにおそろいだ  「よかった喜んでもらえて」 あっそうだ わたしも 「これ メリークリスマス」車と家の鍵が入る キーケース 今日モールで見つけて 一目ぼれしたやつ お揃いで買っちゃった 「これ 私のと色ちがいなんです」 そうやって私のもみせると 「ありがとう ミウちゃんのも見せて」と私の手からキーケースをとって なにやらいじって 「はい」と私に戻してきた 「開けてみて」 そっとキーケースを開くと うちの鍵 じゃない鍵がはいってる 「これは?」 「んーそれはね 俺んちの合鍵」大事にしてね?と頭をポンポンしながら言う 「いつでも来ていいよ 俺いないときでも」 わぁ 彼氏の家の合鍵 「ミウちゃんのおかげでおそろいが増えた」 私が余韻に浸っている間に柊さんは自分の鍵たちを今あげたばかりのキーケースにうつした ほんとに おそろいがどんどん増えてる 今年のクリスマス最高だな また来年もそのつぎもずっとずっと柊さんといたい サンタさんお願いします
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