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「え…」 薫は、急に酔いが覚めたように眞白を見た。 「あ、嘘!冗談です!」 眞白は慌てて否定したが、薫は真剣な顔のまま眞白の両肩を持っている。 「眞白…俺さ…」 「分かってます!宮本さんがいますもんね。分かってます…」 ポロ…と涙が零れる。 「ごめん…」 薫はそう言って手を離し、顔を背けた。 「も、寝るわ…」 薫は、ヨロヨロと手すりに捕まりながら階段を上がっていった。
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