スマートフォンがいい

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スマートフォンがいい

そんな電車で一人、自分の世界に入り込んでいた私は、あたりを見渡す。 みんなスマートフォンを片手に、自分の世界に入り込んでいた。 電車内は静寂としていた。ただ進む音だけが響いている。 本を読むもの、ヘッドホンをつけるもの、眠るもの。 スマートフォンの画面を見続けるもの。 多種多様だった。ただ共通しているのはやはり静寂だった。 きっと人々は下を覗き、外を見つめ、その世界が遠いけど近いものに見えるのかもしれない。 誰もしゃべらない世界がそこにはあるのに、ほんとはうるさいくらいの世界が裏側には広がっている。 でもまだ自分の世界にいたい。駅までずっと。 この電車外の世界から逃れたい。 そうだきっとスマートフォンがいい。
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