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2.秘めごと
帰宅後、部屋に入ってすぐベッドに腰掛ける。
「えへへー、今日の彩ちゃんも可愛かったなぁ。あんなに顔真っ赤にしちゃって… 全部気付いてるんだけどさ」
そう。さっきは別に難聴系主人公な訳じゃなくただ単に聞こえてないふりをしただけだったのだ。
「でも…彩の私に関する感情はLoveじゃなくてlikeの方だって知ってるんだよね…」
顔を赤らめてたのはかごめの魔性の可愛さにちょっとドキドキしてしまっていただけで、彼女自身は好きな人もいるらしい。
「そもそも女の子が、いや彩が好きだって言ったら絶対引かれちゃうもんね…こんなの普通じゃないって」
そう言いながらベッドの横の鍵のかかった部屋を開ける。
その壁一面には大量に貼られた彩の写真があった。
「あぁ…彩ぁ…」
見るたびに胸が息苦しいほど甘美な気分に捉えられる。
これが彩に知られたら軽蔑されるだろうし、私が彼女に抱いている感情はこの社会においてまだまだ理解されないということは分かってる。
だからこそ、決して打ち明けない。
彩の姿を見れるだけで、話せるだけで、近くに居れるだけで幸せなんだから…今はまだそれでいい。
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