しゅわしゅわ 絵日記

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「ただいまぁ!」  ぼくは坂の下でさとると別れると、フミさんちのインターフォンを鳴らした。 「はーい。おかえりなさい」  フミさんの声がして門扉の奥の扉が開き、フミさんが顔をだした。 「今日は一段と暑いですね。冷たい麦茶がいいですか? それとも、冷えたスイカ?」 「スイカあるの? スイカがいい!」  ぼくはフミさんが開けてくれた門扉をすり抜けるようにくぐった。 「荷物がたくさんですね。ちょっと持ちましょうね」  鍵盤ハーモニカをボクの手から受け取ったフミさんの指は、ひやりと冷たかった。そういえば、フミさんが汗かいてるの、見たことないなぁ……。 「明日から夏休みなんでしょう?」 「うん。でも、朝から校内学童行くからいつもどおりみたいなもんだよ。プールの授業もあるし」 「そうなんですねー」  なぜだかフミさん、がっかりした顔してる。 「学校がお休みって聞いたので、土曜日みたいに朝から まこと君が遊びに来てくれるのかと思ってました」
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