絶望から救った救世主

3/5
前へ
/169ページ
次へ
「こんな遅い時間に、女性が1人で危ないですよ?」 どれくらい、公園に居たのか分からないけど、もう夜が深まる時間帯なのは間違いない。 声の主の方を振り向くと、長身でスーツを着たかっこいい若い男性が立っていた。 歳はわたしより、少し上ぐらいかな…。 「帰る場所を失ってしまいまして。野宿しようかなって」 初対面の人に、わたしは何を言っているんだろう。 ただ、正直に言うことしか出来なかったのかも知れない。 「え?!野宿!?こんなとこで寝るとか考えたら、危ないじゃないですか」 「実家は遠く離れた他県だし、帰りたくても帰れないんです。見ての通り、荷物も持ち合わせていないから」
/169ページ

最初のコメントを投稿しよう!

406人が本棚に入れています
本棚に追加