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すると竜海さんは少し咳払いをしたあと、口を開いた。
「思うんだけど、桜良はもっと男というものに対して
警戒をしたほうがいいと思う。」
「えっ?
あの、それはどういう意味ですか...?」
「男は単純だから、桜良みたいに自分の話を
ニコニコ楽しそうに聞いてくれたら
気があると勘違いしてしまうんだ。
今日だって俺が来なかったら禅ってやつにお酒でも飲まされてそのままお持ち帰りされる可能性だってあるんだから。」
禅ちゃんがお酒を飲ませて私をお持ち帰りするなんて有り得ない..
「そ、そんなことある
わけないじゃないですかっ。
禅ちゃんはそんな人じゃないです」
禅ちゃんを庇う私に竜海さんは更に
苛立ちを増していくようだ。
「だから、桜良は男のことを分かってないと言っているんだ。」
竜海さんははあっと呆れたように息を吐いた。
「あまり愛想振りまいて色んな男に気を持たせるのはどうかと思う...」
色んな男って...
なんだかそれでは私が男たらしと言われているみたいだ...
なんで竜海さん、急にそんなひどいこと言うの?
竜海さんの棘のある言い方に
ムッと口を尖らせた。
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