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この幼き日の友人にも長いこと付き合わせた。
本来は、物を包む為のただの風呂敷だ。
そんな彼に本来の役割を全うさせず、ヒーローごっこのマントとして、俺の肩と背中にくっ付けられて、それがやっと終わったと思ったら、思い出の品だからと、長年放置された挙句、今はこんなことになっている。
…………なんて不憫なヤツだろう。
「いつまでも、俺みたいなクズにコイツ(友人)もアイツ(彼女)も付き合わせて可哀相だよな」
そう言ってから、俺は辛うじて残っているものの一つである、ゴミ箱の前にたった。
「風呂敷としての天寿を全うさせてやれなくても、せめてもう…………」
楽にさせてやらなきゃとは思っていても、俺の手も腕は動かなかった。
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