月下のフィナーレ

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あれから少しずつだが、家族での話し合いが行われ 問題の解決へと進んでいった。 俺が発見して脅しに使っていた陽子の万引き その理由は、専業主婦でいることのストレスだった。 しっかりしてそうな透は意外にも家事の手伝いをしてくれなかった様で、その腹いせもあったらしい。 そこは、珍しく母ちゃんが、透と陽子を叱った。 俺は逆に脅していた事を透と陽子に責められ パンツをポケットに忍ばせた話と車の中で襲いかかった話を出されるたび生きた心地がしなかった。 母ちゃんはパートを辞め、透の家で家事をしながら暮らす事になり陽子が代わりに母ちゃんの職場で働き始めた。 俺はバイト代を削って脅し取っていた金を少しずつ返しながら、アパートで一人暮らしをする事になった。 透は出来る限りの支援を約束してくれて 母ちゃんも、たまに差し入れを持って様子を見にきてくれる。 仲の良い嫁と孫に囲まれてる母ちゃんは、前よりも 生き生きしてるように見えた。 母ちゃんと2人の時に、通帳から金を盗んだ事を話したが、それは返さなくても良いから仕事は辞めないで続けてねと言ってくれた。 俺は手作りのおにぎりを食いながら泣いてしまったよ。 母ちゃんは笑っていた。
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