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「ケンちゃんには、りっくんなりの言葉で伝えていいんだよ。もしかしたら、またケンちゃんが意地悪な言い方をしてくるかもしれないけど…少なくとも今のりっくんは、あおいくんのことをちゃんと受け入れられてる。そうでしょ?」
「うん、あおいくんは変でもおかしくもない。あおいくんはあおいくんだもん。僕の大好きな友達」
「今の言葉、あおいくんにも言ってあげたらいいよ。きっと喜ぶんじゃないかな」
言う!と力強く頷いたりっくんの表情は、もうすっかり晴れていた。
ひとつ、またひとつと様々なことを吸収していくりっくんは、きっと確実に成長している。その様子をこんなに間近で見られることが、何より嬉しかった。
りっくん、このまままっすぐ、大きくなってね。
「ちさ姉ちゃん、あのね」
「うん?」
「僕ね、ところてんじゃなくてドーナツが食べたくなっちゃった」
何ということだ。りっくん、早速私の言葉に流されてしまっている。ところてんは一体どこへ行ってしまったのか。
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