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「もう…しょうがないなぁ。ミスド、寄ってく?」
「うん!あのね、僕、ポンデリングのいちごと、あと何にもついてない普通のやつ食べたい」
「普通のやつ…この『普通』は一致してるかな。オールドファッションのことかな?」
「それ!」
繋いだ手を嬉しそうにぶんぶん振るりっくん、やっぱりこの可愛さには敵わない。
いつもの曲がり角、ここを右に曲がってまっすぐ進めば、帰る家が見えてくる。けれど今日は、左に曲がる。りっくんと、ちょっぴりの道草だ。
「ねえねえちさ姉ちゃん」
「うん?」
「オールドファッションって、何でオールドファッションって言うの?」
一問去って、また一問。
りっくんの周りにはいつだって、「何で?」「どうして?」が溢れている。全く、気が抜けないものだ。
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