4.お兄ちゃんは僕のことが嫌いなの?

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「りっくん、ご飯は何か食べた?」 「お昼にちょっとだけおかゆ食べたよ。お母さんが作ってくれた。でもなんか、お腹空いてきちゃったかも」 「りんごすりおろしたやつ、食べる?」 「食べる!」  ミノムシ状態でにこにこと頷いたりっくんがたまらなく(いと)おしい。じゃあちょっと待ってて、と私は言いながら腰を上げた。 「ちさ姉ちゃん」 「うん?」 「…ありがとう」 「ん?何がありがとう?」  もう一度しゃがみ込んで、布団に埋もれているりっくんの顔を覗く。 「…来てくれて。僕、今日保育園お休みしたのに」 「そりゃあ来るよ。熱出したってお兄ちゃんから連絡来て、もう心配で心配で」 「…心配かけてごめんなさい」  体調が悪いのとはまた別の意味で、りっくんの様子がいつもと違う。  思っていたよりも元気そう、なんてさっきは思ったけれど、今目の前にいるりっくんは、明らかに元気が無かった。急に表情が陰り始めていた。
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