事の始まり

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直樹君腐男子に落としちゃったZE☆ ...いや、マジですみません。 あれから何があったかって? はじめはね、ふっつうに話しかけて、割といい感じだったのよ。ほら、直樹君って攻略対象になるくらい美形じゃん。だからクラスでも遠巻きにされてたみたいで。転校で慣れないし、みんなからも拒絶()な雰囲気出されてて、公園で幼女()に親しくしてもらったら案の定っていうかそれ以上懐かれちゃって...。なんかもう四六時中一緒!!って感じになったのよ。お家の場所もお互い教えて遊びに行きあいっこしたりね。あと苗字呼びから名前呼びにしてくれってね。いやぁ、まだ12歳なはずなのに色気がやっばかった。あと、12歳と7歳って思うかもだけど、7歳は中身成人過ぎだからそんなに...。 で。此間の訪問でうっかりBL本(せいしょ)を出しっぱにしちゃってて...。アッ、小2がなんで持ってるって話だけど、実を言うと母も腐女子...いや貴腐人か、でして。ん?と思った時に即座にカミングアウトをして、ちょくちょく母のバイブル本を借りて読んでるのだ。だって溜まるもの。 話を戻すと。こっから流れを実況するわね。昨夜、母から借りた同人誌を机に置きっぱにしてて、私がそれに気付かないままちょっと目を離す。直樹君がそれを見つける。なんだ?ってちょっと覗いてみる。そこで、私が戻る。焦る。私はトチ狂ってほかの本も借りて色々説明しだす。パラパラと直樹君が興味を持って読み始める。読んでるうちに直樹君が「凛ちゃん、なんか読んでるとキュッってこの...受け?の人が可愛く見えたりとか来るのは?」って聞いてきたのよ!! 私は言った。 「それは、萌え、と言う感情よ。......ようこそ、沼へ。」 それから直樹君は典型的な腐男子に成長していった。しかも擬態が上手いから黙っていれば色気過多の美少年なので、周りからもすっごくモテてる。私?もちろん完璧な擬態ですが?何年腐女子やってると思ってんの。 いやぁ、毎日が楽しい。
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