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街灯が照らすもの
「それ幽霊ではなくて人間なんじゃない?」
「いや違う。人間じゃなかった」
「どうしてそう云い切れるのよ」
優馬は考え込んでいた。
そしてゆっくり話し出した。
「正気が感じられないんだ。生きてる感じがしないというか。それに……」
「なに黙っちゃって」
「顔がさ、違うんだよ」
「顔が?どんな風に?」
「上手く云えないんだ。ハッキリ見たわけじゃないし」
「ふ〜ん」
私は夕食を食べながら、そう云った。
「あっ、完全に馬鹿にしてるだろ」
「馬鹿にはしてないけど、なんかね〜」
「もういいよ!姉さんも遭遇すればいいのに」
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