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<月下に貂蝉を斬る>
関羽が劉備・張飛を惑わす美女貂蝉に危機感を抱き、月の下で彼女を斬り殺すという逸話はかなり昔から語り継がれていたようである。明時代の戯曲や現在の京劇にもこのテーマの劇が存在する。
逸話内の関羽は、貂蝉を斬ろうとしたが、躊躇いがあって青龍偃月刀を手から落としてしまった。青龍偃月刀は貂蝉の影の上に落ち、その直後に女の首が転がったという。
また、関羽が貂蝉を助けるという説話もある。曹操は貂蝉の美貌を使って関羽を篭絡しようとしたが、関羽はなびかなかった。激怒した曹操は貂蝉を処刑しようとする。哀れに思った関羽は貂蝉を連れて軍営を抜け出し、安全な場所まで送り届けたという。
ちなみに、この説話でも張飛はトラブルメーカーで、色々と誤解して「貂蝉みたいな女に関羽の名を汚されるぐらいなら、俺が貂蝉を殺してやる」と息巻いて追いかけて来た。関羽が張飛をなだめたおかげで、事なきを得た。
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