短編集~プリズム 鳩が、平和の象徴なんて嘘です!

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 「街の真ん中に、こんなに幅が広くてずっと続く公園があるって、何回来てもすごいなって思うよ」  彼の用事があって、この公園の近くに来た。用事のついでに書店や文房具店にも寄って、ランチには名物のスープカレーを食べた。  欲しかった本があって美味しいものも食べて、すごく満足だ。  「晴れてると散歩気分でいいよね」  この公園のある地区から、駅までは地下でも移動できるけど、暑くなく晴れているから、地上をのんびり歩きたい。  公園の端にあるタワーには時計がつけられていて、今の時刻が分かる。もう少しゆっくりできそうだ。  「あ、焼とうきび売ってる。食べない?」  彼は、私がトウモロコシを好きと知っているから言ってきたのだろう。彼も好きだし、トウモロコシの焼ける匂いは美味しそうで、ランチの後といっても食べたくなるのは分かる。
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