日常

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それにしてもどう断ろうか。勉強がしたいです、と言えば君の成績だと余裕だ。 とか言われたし、やりたくありませんだけだと辞退動機があまりにも不鮮明だし。 風紀やりたくないに理由も何もないんですけどね。 おまけにバスケ部のチャラ男どもがどう考えても俺が詰む約束持ち込んできたし。 俺も悪いけど。ていうか勝負ってバスケなのか、約束したとはいえそれはなくないか。別に向こうは内容指定していなかったよな。 あー、でも一つ言えるのはここで明確な返事をしないのが一番だってこと。 つまり保留すね。 「すみません。一旦保留でも大丈夫ですか。」 「まあ、こちらもすぐ返事が貰えるとは思っていないから大丈夫だ。ただ、来週までには決めてほしい。」 「キミにはほんまに来てほしいなー! せや!これ以上引き止めるのもかわいそーだし、このパンフあげるわ!風紀の良さがいっぱい書いてあんねん。これみてじっくり考えやー」 「あ、ありがとうございます。」 これはもう解放されるのかな。やった。 「三浦、海崎を送っていけ」 「あいあーい」 「では、海崎また会おう。」 「あっはい。今日はありがとうございました。」 これで勧誘は一旦終わった。 帰りは三浦先輩と歩いていたおかげか、誰も寄って来なかった。三浦先輩も実は怖いのだろうか。 「そう言えば、三浦先輩どうしてあんな試し方をしたんですか?普通に怖かったです。」 ここでふと思っていたことを尋ねてみる。 「えー、それはー、ひ み つ、やでー」 えーそんなんありか。 てかこの人言いたくないだけなんじゃねーの。 「先輩、それって言うと先輩に不都合が起きるんですか」 「俺、まだ海崎くんに嫌われたくないねん。 委員長にもシバかれたくないねん。」 うわ。この人シバかれるようなことした自覚あるんだ。てか、多分最後が本音。 「まあ、委員長は知らないんですけど、先輩は嫌いじゃないですよ。理由を知っても。」 実際いい人だし。 「ぐっっ、悪意はないんや。俺が恥ずいだけや。ていうか海崎くん優しいな。碧くんって呼んでもええ?」 「はい。先輩」 そうこう話しているうちに寮の前まで着いた。 「ここまで送って下さりありがとうございました。」 「ええよ、ええよ。俺は決めたんや!碧くん絶対風紀入れるで!覚悟しとき!」 「はは、どうも…」 さらにロックオンされた。どうしたものか。 でも、もう考えるのはやめた。 俺のゴール、ベッドが近づいている! ガチャッ 「ただいまー」 「おー」 やっぱゴールの前に寄り道しようかな。 「あーくーーつーーー!!」 愚痴大会である。
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