こんなつもりではなかったんよ

入学

先生は机に突っ伏して寝ていた。
だから職員室に居なかったのか。手元に書きかけの書類があるから多分寝落ちなのだろう。
起こそうかと思って先生に近づく......が、

え、何。めっちゃ顔色悪い。よくよく見ると目元にクマがあるし。
先生という職業のブッラクぶりに恐れながらもホストで適当な先生に尊敬の念を抱いた。

「スッゲー。」いや何この書類の山。

ここで起こすのは流石に気がひける。目が覚めたときの時間を無駄にしてしまった絶望感が半端ないかもしれないが。時間に追われて、夜まで受験勉強していたのに寝落ちして朝になってたときの　き　も　ち。
身に覚えしかないわ。

それでも体調を崩したら元も子もないし。
やっぱり健康第一。先生もうすぐでおじさんでしょ。弱っちゃうよ。（）

お、ソファーの上に毛布がある。先生に掛けるか。暖房だってそこまで暖かくないし。

さて、どうしようか。とりあえずソファーで待っているか。暇だしyoutubo
でも見よう。

すんごくソファーふっかふかなんだが.......
パイプ椅子もめちゃくちゃ座り心地良かったし。やっぱこの学校すごい。
ついて行けないや。別に困らないけど。

Zzzz.........

寝落ちした。　はじめまし松　のおやすみ動画見てたら案の定。

え。先生まだ寝ているんだけど。うーん。
また後で来るか。

ｶﾞｼｯ

「え、先生？」

最後に先生の顔をのぞいたら突如目が開き、力強く掴まれてしまった。

ｷﾞｭｳ

は、抱きしめられてるんだけど。
え、いたいいたい。

先生大丈夫なの。

“海ー、くがしゅんには気をつけてね。”
瑠衣の言葉が浮かぶ。
あ、これもしかしてヤバいのでは…
先生がヤバい人だってこと忘れていた。

くっそ。力強い抜けない。どうしようか。

とりあえずｰｰｰ

「っアケミｨ…」

え。誰ぇ。