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ミツの目は真っ赤に充血してポロポロと涙を流している。波動が合うと思い出が共有されると話していたことを思い出す。伊達はソファーから立ち上がり距離を離していく。
「誰かに襲われたわけじゃない」
ティッシュで涙を拭ったミツが言い切る。先程まで身体を貸していたのだから、ミツの証言に嘘はないはず。ならば今回の件は・・・
「その子供の顔を見たんでしょ?」
伊達は子供が白戸にぶつかり突き落としたと考えている。
「先走ってはいけません。行きましょう」
俺は立ち上がり亡くなる三日前にいた遊歩道に向かっていく。
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