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助手のミツのほうが聞き込みが上手い。所長の八谷はというと階段を降り、電信柱に向かって話しているではないか。
「探偵向きなのはミツさんでは?」
「ええー!!話したりするのはいいんだよ?犯人に恨まれたりするの嫌だもん」
だもんってイケメンなら語尾が可愛くても許されるのか?階段を下りて八谷の近くに向かう僕ら。
「聞き込みは順調だよ?きららちゃんを受け止めて落ちたのを男子生徒が目撃してた」
八谷は左耳に眼帯の紐をかけると、顎に手を添えて考え込む。
「階段の二段目から三段目辺りで、女子児童は足を滑らせた。白戸さんが受け止めた時に何かがあったのか?」
聞き込みは新たな謎を増やすばかりで、その日は現地解散となる。
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