その声に、さようなら

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「拝啓、杉田愛子さま。俺は1リスナーです。俺は正直、あなたが嫌いでした、ただ真っ直ぐに言葉を伝えるあなたが__言葉には必ず、裏があります。本心を隠した禍々しい感情が潜んでいます。それなのにあなたは俺に言いましたね__どんな悪い言葉も、声で優しく包み込めば柔らかくなる。私は、その声を持っているあなたが憎らしいと。俺からしたら、どんな言葉も信じ、愛し、伝えるあなたが、ずっと羨ましかった。俺は__あなたの声が大好きです。あなたの声を、言葉を、待っています」
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