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__あとで。
「もう一度だけ訊く。俺の好きなところは、声だけか?」
「そう__声、だけっ」
「声だけなんだな?これでもか?」
「あっ、んっっ‼︎」
なんて、番組で流せるわけもなく__自室のベッドの上で私は責め立てられているわけであり。
がっちり押さえつけられ、その上から亮太が覆いかぶさっている。
その上、耳元で囁くんだ。
あの甘い声で。
「夜は俺がプロデューサーで、お前はさしずめADだ。昼夜で立場が逆転するわけだな」
そう言って、耳たぶを甘噛みする。
身を捩(よじ)るも、身動き取れない。
「それが感じるんだろう?」
言葉と声と舌先が、鼓膜を刺激する。
亮太にはなんでもお見通しだ。逆らった側から打ち砕かれ、やがてそれが快感となり__。
「これから毎晩、ベッドで反省会な?」
「体がもたない‼︎」
「じゃ、やめるか?」
と、パッと拘束が解かれる。
それはそれでなんだか物足りない気がしないでもなくて__。
次の瞬間、前より強く押さえつけられ。
首筋を吐息が撫でていく。
せめて首だけでも動かし、その唇を探し当てるも__。
「キスしたいのか?」
意地悪く訊いてくる。
ホントに意地汚い‼︎
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