1.小学3年生

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1.小学3年生

僕は空想好きな小学3年生だった。心霊とか神社仏閣に興味を持ち、同時に不思議な能力を持っていると信じていた。 「おーい(あつし)澤畑(さわはた)君来てるぞー」 その日、 (あつし)のお父さんは、竹脚立の上から僕を見つけると、大声で(あつし)を呼んでくれた。 剪定が上手で庭師みたいだと僕の両親も言っていたが、本職は大工さんらしい。その時は松を剪定中だったと思う。庭の隅の方には大小の穴が掘ってあった。 「おじさん、あの穴はなんですか?」 鼻歌とハサミの音で聞こえなかったのか、返事はなかった。たぶん何かを植えるのだろうとは想像はできたから、さほど不快感はなかった。
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